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玉ねぎの健康効果と最も効果的な食べ方

玉ねぎ

痛風に限らず、あらゆる生活習慣病ほか、美容や育毛、性欲アップなど様々な効果のある「玉ねぎ」。
ここでは、そんな魔法の食べ物とも言える「玉ねぎ」が持つ健康効果と、どの効果を最大限に活かす食べ方について解説していきたいと思います。

どんな病気に効果があるの?

玉ねぎに含まれている栄養成分を摂ることで有効となる病気は、実に様々です。
その数は膨大であまりにも多いので、一覧表として記述しておきます。

玉ねぎが有効な病気一覧表
糖尿病、狭心症、心筋梗塞、脳軟化症、脳卒中、動脈硬化、高血圧、腎臓病、白内障、肝機能障害、眼精疲労、消化不良、湿疹、水虫、風邪の諸症状、せき、痰、鼻づまり、便秘、生理不順、肌荒れ、乳がん、薄毛、不眠症、赤ちゃんの痙攣、精神的不安定、精力減退、脂質異常症、血栓、など。

このように、じつに様々な病気に有効な玉ねぎ。
では具体的には、玉ねぎに含まれているどの成分が、どのような効果をもたらしているのかを解説していきたいと思います。



玉ねぎの健康効果

玉ねぎに含まれているどのような成分にどういった効果があるのかを、具体的に見ていきましょう。

抗炎症効果

痛がる男性

玉ねぎの匂いのもとでもある「アリシン(硫化アリル)」には、高い抗炎症作用があります。
つまり、痛風発作の痛みを和らげるのにとても効果的なのです。

また、その炎症作用は経口摂取のみならず、例えば傷口に直に玉ねぎを当てる事で、殺菌、消炎効果以外にも止血効果もあり、傷を回復を早めることができます。

ほかにも耳痛の際に、耳の穴に切った玉ねぎを入れることで炎症を抑え痛みを和らげる事ができます。

これらの効果が期待できるアリシンを多く含む食べ物には、玉ねぎ以外に、ネギやにんにく、ニラなどがあります。


血液サラサラ効果

砂時計

玉ねぎが持つ健康効果の中で、もっとも多く言われているのがこの「血液サラサラ効果」ではないでしょうか? 実際に、玉ねぎの血液サラサラ効果はとても高く、多くの医師が「脳梗塞の予防にもっとも適した食べ物」として「玉ねぎ」をあげているほか、ハウス食品が広島大の教授と実際に行った共同研究の臨床結果を「第44回 日本動脈硬化学会総会・学術集会」にて発表しています。

この「血液サラサラ効果」においても、上記の抗炎症作用と同様に「アリシン」によるもので、玉ねぎ以外のユリ科の植物にも含まれています。


中性脂肪や血糖値を下げる効果

メタボ腹

玉ねぎの辛味成分である「硫化プロピル」は、血液中に存在する糖の代謝を手伝い、血糖値を下げる効果があります。
また、この硫化プロピルを加熱して「トリスルフィド」という成分に変化すれば、中性脂肪や悪玉コレステロール値を下げる効果を得ることができます。

さらに、長時間加熱することにより、上記のトリスルフィドは、成分が凝縮されたセパエンに変わりますので、より効率よく効果を得ることが可能となります。
上記の3成分(硫化プロピル、トリスルフィド、セパエン)はいずれも、アリシンと同様に血液サラサラ効果も含まれています。


美肌効果

美肌の女性

特に玉ねぎの皮に多く含まれる(可食部の約30倍)フラボノイドの一種であるケルセチンは、大変高い抗酸化作用があります。

これにより、体内の悪玉コレステロールや活性酸素を除去する事ができ、様々な生活習慣病の予防はもちろん、お肌のしみやシワ、くすみを抑えることができます。


疲労回復効果

元気な女性

上記した、抗炎症作用を持つ「アリシン(硫化アリル)」が、玉ねぎにも含まれるビタミンB1と結合する事で「アリアチン」という成分に変化します。
アリアチンは本来水溶性であるビタミンB1を脂溶性に変化させ、体内への吸収を飛躍的に高めます。

その結果、疲労回復効果高いあるビタミンB1をさらに効果的に吸収出来ることとなり、とても高い疲労回復効果を得ることが可能となります。


精力アップ効果

ガッツポーズの男性

アリシン、ビタミンB1、糖質が三位一体となった玉ねぎには、とても高い精力アップ効果があります。

それは実際に、寺院の門前などには「不許葷酒入山門(クンシュサンモンニイルヲユルサズ)」と書かれており、僧侶が口にするのを禁じているほどで、以前まで「葷(くん)」とはニラや葱を表していましたが、現代では玉ねぎ指す言葉に変わるほど高い効果があるのです。


育毛効果

髪サラサラの女性

玉ねぎの血液サラサラ効果は上記したとおりですが、玉ねぎは、さらに極微細な毛細血管を丈夫にする作用もあります。

つまり、髪の毛を作るのに重要となる頭皮の毛細血管を健康にし栄養を隅々まで行き渡らせるので、その結果、丈夫で頑丈な髪の毛を作る、つまり育毛効果がとても高いのです。


玉ねぎの最も効果的な食べ方

ナイフとフォーク

そのままでも加熱してもそれぞれに多くの栄養成分が含まれており、いずれにおいても健康効果の高い玉ねぎですが、目的によって食べ方を変える事で、効率よくその栄養成分を吸収することが出来ます。

生食での効果的な食べ方

オニオンスライス

高い健康効果があるアリシン(硫化アリル)は、玉ねぎに含まれている「アリイン」の細胞を破壊することで生まれる成分です。

つまり玉ねぎをすりおろしたり、スライスなどして「アリイン」から「アリシン」に変化させることが重要です。
さらに、アリシンは水溶性であり、不安定な成分でもあるので時間経過とともに空気や熱の影響で、また別の成分に変化してしまいます。

もっともアリシンが多く含まれている状態というのが、アリインの細胞を破壊してから15分ほど空気に触れさせた状態となるので、例えば玉ねぎをスライスしたあと、水にさらさずに15分放置してから食べるのが、生食で食べるのにもっとも効果的な食べ方だと言えます。


その効果は

生食で玉ねぎを摂取すれば、アリシン(硫化アリル)を最大限に吸収することができます。

つまり、「痛風発作の痛みを抑える方法」でも解説していますが、高い抗炎症効果をはじめ、上記した血液サラサラ効果や疲労回復効果などを得ることが可能となります。


加熱した場合の効果的な食べ方

オニオンスープ

玉ねぎを加熱することで、辛味成分である「硫化プロピル」が「トリスルフィド」に、さらに加熱を続けることで、その栄養素を凝縮した「セパエン」という成分に変化します。

このセパエンには上記したとおり、中性脂肪や悪玉コレステロール値を下げる効果があります。 また硫化アリルと同様に、トリスルフィドにも血液サラサラ効果が含まれています。

さらにまた別の重要成分である「ケルセチン」は熱に強いため、生食、加熱調理、どちらにおいても同等の栄養を吸収することが出来ます。

ですので、例えばじっくりと火を入れることで「アリシン」から「セパエン」に変化させ、全ての栄養素をあますこと無く摂ることができる「オニオンスープ」などが、加熱した場合のもっとも効果的な食べ方だと言えるでしょう。


その効果は

じっくりと加熱調理した場合では、セパエンを最大限に吸収することが出来るため、悪玉コレステロール値を下げる効果や、美肌効果、また、毛細血管を健康に戻すことでの育毛効果を得ることができます。



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